「南海ホークスの歌」は未だ心に響く(なんばパークス)



 小さいときに大阪にしばらく住んでいたときに、連れて行ってもらった大阪球場。当時はホームベースが遠くに見えていたが、まさかその場所の直上に立っている自分がいるとは思わなかった。
【左】 大阪球場時代のホームベースのあったところ。ホークスファンにとってこの地に立つことはある種感慨深い
 2004年、プロ野球再編騒動でホークスは再び世間の話題をさらった。

 「身売り」というこれまでのファンにとってとても忸怩たる気分にさせる出来事を一生で2回も味わう「ホークス」ファンは皆どう思っているのだろうか。私 は巨人や阪神だけがよければいいという今のプロ野球の風潮がとても嫌だ。自分がマイノリティだから声高に権利を主張する訳ではないが、最近のプロ野球問題 は特定球団以外の球団のファンに対する愛情に対する視点が欠けているように思えてならない。
【右】 なんばパークスのメモリアルプレートから見た今のなんば。もはやこの地に南海ホークスがあった痕跡を見つけることは容易ではない
 東京のある落語家か「巨人さえよければプロ野球は安泰だ」と言っていて、憤懣やるせない気分になったことがある。それは「身売り」や「球団消滅」などと は無縁の球団のファンが声高に叫んでいる居丈高な主張であってそれがまかり通る今の風潮が悲しくてならない。「南海ホークス」のように歴史に埋もれていく 球団が好きだった人間もいるのだ。だから「南海ホークス」という球団があった場所を私は忘れない。いや忘れることはできないのだ。

(左) ここに南海ホークスがあったということをどれだけの人が気付くだろうか
 どれだけ過去の話になろうとも、私は今でも胸を張って応えたい「私は南海ホークスファンです」と。

【右】南海ホークスが巨人を破り日本一になったときの写真。2003年の御堂筋パレード以上の騒ぎだったという